フロアコーティングを検討するとき、多くの方が悩むのが「どの業者に依頼すればよいのか」という点です。検索すると数多くの会社が見つかりますが、料金体系や保証内容、施工実績は業者によってさまざま。価格だけで決めてしまうと「仕上がりがイメージと違った」「保証がなくて困った」と後悔するケースもあります。

しかし、ポイントを押さえて比較すれば心配はいりません。この記事では、フロアコーティング業者を比較する際に確認すべき基準と、安心して選ぶためのコツ、ハウスメーカー依頼と自分で捜す場合のメリット・デメリットをまとめました。初めての方でも失敗しない業者選びができるように、チェックリストもご用意しています。ぜひ参考にしてください。

フロアコーティング業者を比較する前に知っておきたい基礎知識

業者によるフロアコーティング仕上がり
ガラスコーティングは高価格帯なので安すぎは注意です

フロアコーティングは家電のように型番があるような製品とは異なり、施工サービスの内容は別物です。内容が違うものに対して価格の比較をしても無意味です。価格は相場に対して高いか、安いかといことがポイントです。長く使用するものですから、施工の内容(コーティング剤種類・施工方法・アフターサービス・保証)を気にしましょう。

フロアコーティングの主な種類と特徴

ガラス、UV、シリコン、ウレタンなどの種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。業者により独自の名称になっていることがありますが、おおよそ以下の種類に集約されます。なお、UVは有機塗料を使用するものが多いですが、最近では水性ウレタン塗料を使用するものもあり性能が異なります。

種類塗料型価格帯特徴
ガラス無機系塗料高価格高硬度なガラス質塗膜
UV有機塗料・水性塗料高価格紫外線照射による即時硬化
シリコン有機塗料中価格シリカ配合の有機塗料
水性ウレタン水性塗料低価格剥がすことが容易
EFPウレタン2液硬化型水性塗料中価格環境性と強化された耐久性

相場感を理解してから比較するのが大切

まずは相場を知ることが安心の第一歩です。たとえば、ガラスコーティングは㎡あたり2,800円+基本料金36,000円程度が目安。シリコンなら㎡あたり2,500円+36,000円ほど。相場を理解しておけば、不自然な値引きや過度に高い見積りに惑わされずに済みます。

業者によって料金やサービスに差がある

フロアコーティングの料金は「㎡単価+基本料金」で構成されますが、その内訳は業者ごとに異なります。同じ広さの部屋でも数万円の差が出ることがあるのはそのためです。加えて、施工方法や使用するコーティング剤、保証の範囲や期間にも違いがあります。

専門家コメント:業歴の浅い業者は相対的に低価格で、長い業者ほど高価格な傾向があります。どちらが良いというものではありませんが、それぞれ注意すべきポイントがあります。
業歴の浅い業者の場合は施工習熟度やアフターサービスがやや疎かになっている可能性があります。職人の経験年数や保証・アフターサービスについてよく調べましょう。
業歴の長い業者の場合は、価格がオーバープライシングになっている可能性がありますので、値引き交渉してみるもの手です。

業者比較のチェックポイント5つ

施工実績と専門性

ホームページで業者の経歴や施工実績を確認することも大事です。専門性を極めるには経験値が必須ですから、業歴の長い業者のほうが一般的には安心です。

使用する塗料・施工方法

使用する塗料や施工方法により価格が異なりますので、コーティングに独自名称が設定されている場合は実際の使用塗料やその施工方法について確認しましょう。ネーミングから受けるイメージが好印象でも関係ありません。

価格の安さだけで決めてしまう

「一番安い業者でいい」と決めると、仕上がりや保証で後悔することがあります。価格の裏には材料や工程の差がある場合も。安さだけでなく、内容とサービスを総合的に見ることが大切です。

保証やアフターサービスを確認していない

施工後の不具合に対応してもらえなかった、という声は少なくありません。保証の有無や範囲、アフターサービスの体制を事前に確認すれば、安心して依頼できます。

口コミ・評判の見極め方

口コミや評価を確認せずに契約すると、期待と違った仕上がりになることがあります。公式サイトや口コミサイトをチェックし、信頼できるかどうかを見極めましょう。ただし、サクラ記事や他社を貶めるために書かれたものも少なくありませんので見極めが必要です。

どこに依頼する?依頼先ごとのメリット・デメリット

不動産会社・ハウスメーカーに依頼する場合

メリット

  • 引渡しと同時に施工を手配してくれるため、スケジュール調整がラク。
  • 契約時の流れで依頼でき、手間がかからない。

デメリット

  • 下請け業者を使うため中間マージンで割高になりやすい。
  • 実際に施工する業者や使用する塗料・保証内容を施主が直接確認しづらい。
  • 専門業者ではないので、詳しい説明を受けることができない。

専門家コメント:不動産会社やハウスメーカーの要望で、剥離剤を使用して簡単に塗膜剥がしができる簡易的なフロアコーティングが採用されていることもあります。このようなタイプは耐薬品性が低く長持ちしません。価格に関わらず、あり得ますので必ず使用塗料について確認しましょう。

インターネットで業者を自分で探す場合

メリット

  • 複数社の見積りを比較でき、適正価格を選びやすい。
  • 使用塗料や施工体制など、自分の希望条件で選定できる。
  • 専門業者ならではの実体験に基づいた詳しい説明を受けることが可能。

デメリット

  • 自分で業者を探し、見積り依頼や日程調整をする手間がかかる。
  • 業者選びの目利きが必要。

専門家コメント:価格を重視したい方や施工品質を確認したい方は自分で比較するのが向いています。ただし信頼できる業者を選ぶために、実績や口コミ、保証内容を必ず確認しましょう。

よくある業界の注意点

お客様にとって有益に見えても、じつは単なる販売促進の一環ということもあります。フロアコーティング業界にありがちな以下について知っておいてください。

長すぎる保証期間に惑わされる

「20年保証」「30年保証」といった長期保証を掲げる業者もあります。一見安心ですが、実際に施工不良が起きるのは施工後1年以内が大半。長期保証そのものが悪いわけではありませんが、その分のコストが価格に含まれていることもあります。
営業ツールとして長期保証をアピールする業者には冷静に対応しましょう。肝心なのは、保証の長さより中身と対応の誠実さです。

恒常的なキャンペーン値引きに注意

「今だけ半額」などの大幅割引が常態化しているフロアコーティング業者もあります。お得に見えても、もとの価格が高めに設定されている場合があり、結果的に相場より高くなることも。値引き額ではなく、提示された料金が相場と比べて適正かを確認しましょう。

見積を取る際のチェックポイント

  • 料金体系:㎡単価+基本料金が明確か
  • 施工実績・口コミ:豊富な実績と第三者の評価があるか
  • 保証内容・アフターサービス:施工後の対応が整っているか
  • 提案力:子供やペット対応など、生活スタイルに合わせた提案ができるか

これらを確認すれば、失敗のリスクを大幅に減らせます!

専門家コメント:見積書を取り寄せたら、即座に営業担当者から電話セールスを受けることがあります。その内容の多くはは、自社のコーティングがいかに優れているかという自慢や期限を持ち出して契約を迫る行為だったりします。このようなトーンで来る業者には、「検討して連絡します」と伝え、電話を切るのが得策です。そして次回は、自分から質問し相手が答えるという、方法で交渉しましょう。

業者を比較する際の具体的な視点

笑顔の職人二名
当社の施工スタッフです、人当たりの良い職人なら安心ですね。
  • 価格帯の違い:単純な安さではなく内容とのバランスを確認
  • 施工方法・使用する塗料:ガラス・UV・シリコンなどの特徴を説明してくれるか
  • サポート体制:問い合わせやアフターフォローがしやすいか
  • 業者の事業規模:大手か小規模事業者か、それぞれにメリット・デメリットがある
  • 自社施工と下請け施工:下請けを利用すると中間マージンがかかる

この視点を持てば、安心して比較できます。さらに詳しく説明します。

価格帯の違い

複数の業者から見積りを取りよせたなら、まずは金額と内容のバランスを見ましょう。フロアコーティングの種類、保証内容、アフターサービスなどにより価格は変動します。中古の物件は、事前クリーニングが仕上がりに大きく影響しますので、その内容をふまえて総合的に判断しましょう。

使用する塗料や施工方法

硬いガラス質の塗膜で傷のつきにくいガラスコーティング、紫外線照射による速乾性と高光沢が魅力のUVコーティング、万能性がうれしい比較的リーズナブルなシリコンコーティング、水性ながら油性に近い性能で人気の環境配慮型ウレタンコーティングなどがあります。フロアコーティング種類により、価格相場、耐久性、光沢、床材への相性(適合性)などが異なりますので、業者の説明は大切です。

サポート体制

フロアコーティングは、クルマのようにオイルやタイヤを交換するような定期メンテナンスはありません。ただし、万が一にも塗膜が剥がれるなどの施工不良がおきたときに責任をもって補修対応してもらう必要があります。誠実な対応をしているか、補修の技術をもっているかという視点で判断しましょう。

業者の事業規模

業者の事業規模ですが、大手業者、中小業者それぞれにメリット・デメリットがあります。

大手業者中小業者
メリット充実の販売体制価格が安い傾向
デメリット価格が高い傾向広告宣伝が少ない

大手業者ほど広告宣伝費をかけているため高価格になる傾向があり、中小事業者のほうが低価格の傾向ですが大手ほどの販売体制でないことがあります。たとえば、フロアコーティングのショールームを持ちあわせていないなどです。そのため中小では、担当者の説明力や提案力がより重要になります。大手では、ショールームを利用したプレゼンテーションが行われますので、興味のある方は体験してから判断するとよいでしょう。

自社施工か下請け施工か

住宅メーカーなどがオプション工事としてフロアコーティングを売るケースでは、下請け業者による施工になります。利用者の支払ったお金の一部は、住宅メーカーの取り分(中間マージン)となります。中間コストが発生するので、価格が高くなることが多いですが、なかにはフロアコーティングの品質を落とすことで相場の価格帯になっていることがあります。

まとめ|信頼できる業者を見極めて後悔しない施工を

フロアコーティングは一度施工すると長く使うものだからこそ、業者選びがとても大切です。価格や保証の数字に惑わされる必要はありません。相場感とチェックポイントを理解して選べば、安心して依頼できる業者に出会えます。

  • 見積もりが明確(㎡単価+基本料金)
  • 施工実績が十分にある
  • 保証内容と対応範囲が具体的
  • 大幅な値引きや過度な長期保証を強調していない
  • ライフスタイルに合った提案をしてくれる

優良な業者ならこの項目を満たしていますので、フロアコーティング業者の選択は、先ずこのチェックポイントを確認しましょう。

当社では、初めての方でも安心して比較できるよう 「メールで簡単見積り」 をご用意しています。相場感を把握し、複数プランを見比べながら、ご自宅に最適なフロアコーティングをお選びください。

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