東京都北品川のマンションをフロアコーティングさせていただきました。
通称「御殿山」とよばれる品川の高級住宅街に建てられた低層マンションです。
築20年近い建物ですが、まったく古びた感じはしません。

光沢のないコーティングを望まれる

こちらのマンションを購入されたK様がフロアコーティングを実施するにあたり、最も気にされていたのが艶感です。床材はベージュ色の突板フローリングです。塗膜により艶が上がり、落ち着いた風合いが損なわれるのを懸念されていました。

フロアコーティングによる床保護は、お子様いる家庭ですから望むところなのですが、それと引き換えに床がテカテカとした見た目になるのは、ちょっと勘弁なのでしょう。

このブログの読者でも、同じような思いの方は多いのではないでしょうか。お任せください!ベルカーサでは業界に先駆けて、つや消し系のフロアコーティングに力を入れて展開してきました。10年以上の実績があり、今では受注するフロアコーティングの8割が「半つや」や「つや消し」といった艶消し系になります。
当社が艶消し系を推進してきたのには、いくつか理由があります。以下をご覧ください。

  • 私の個人的な趣味嗜好による
  • 採用しているコーティング剤のメーカーが艶消しを重視した製品展開
  • 床材を含む内装建材が艶消しになってきた

艶消しコーティング推進の背景

内装建材とはドアや扉類、框、階段、窓枠などのことです。フローリングも内装建材の一つですが、10年程前からでしょうか、製品のほとんどが艶消しの仕上げになっています。親世代の家は、豪華で重厚感のある艶々なフローリングや建具だったと思います。当時は”UVウレタン仕上げ”といって製品の表面には油性ウレタン塗料が施されていました。現在では油性塗料の使用は揮発性有機化合物による健康被害の面から使用が制限されています。そのような理由もあり、現在は環境配慮型の水性塗料、もしくは弱溶剤型の塗料に代替されています。

塗料の特徴から、かつてのような高光沢な仕上げが難しいということがあります。また、現在では住宅取得者の志向も、よりカジュアルで軽快な内装が好まれる傾向にあるのでしょう。

洋室施工前
Before 施工前のフローリング

少し冗長になりましたが、このような背景から当社では業界でいち早く艶消し系のコーティングに取り組んできました。取り組んできました、というと大げさに聞こえるかもしれませんが、艶消しの塗料をフローリングに塗布するのは特有の注意点があったりします。床の色や素材によりNGな組み合わせもありますし、施工面でも配慮すべき事があったりします。経験やスキルが必要なのです。

施工後の洋室
Afer マット仕様フロアコーティング施工後

今回ご注文頂いたフロアプロテクトAPはグロス(つや有)セミグロス(半つや)、マット(つや消し)の3種類の光沢仕様から自由にお好みを選ぶことができます。無垢床であれば、マットよりもさらに艶のないEXマットも施工可能です。

施工途中のフローリング
コーティング塗布直後のまだ濡れている状態。硬化乾燥すると艶消しに

本施工ではお客様のご要望によりマット仕様をコーティングしました。施工完了後、仕上がりには大変ご満足いただけたようで安堵しました。最近のフローリング製品は色や柄にとてもこだわって作っています。あまり光沢値を大きく変化させないほうが、素敵に見えると思います。今回も上手く元の製品の良さを損なわずにコーティングできたと自画自賛している次第です。