今回ちょっとレアーなフローリング床材をフロアコーティングしましたので紹介させていただきます。床材種類は大建工業さんのクリアネクスト(ホワイトオニキス柄 )品番JYD00-SX-Wです。

一見すると石材タイルのようにみえますが一応フローリングの規格でつくられた床材です。構造は通常のフローリングと同様に集成材などの木材が複層に重ねられ、最上位にご覧の石目柄がプリントされたオレフィンシートが貼られています。オレフィンシートにはEBコーティングという電子線照射塗法によりクリアコーティングされ強度が高められています。一般的なシートフローリングとの違いは床材ピースの幅を除くと、柄が木目調ではなく石目調になっているということになります。

石目調の床材フロアコーティングの注意点

当然、フロアコーティングを実施するのは可能なのですが、以下のような特有の注意点もあります。

  1. 木目のような縦の線がないため塗り跡が目立つ。
  2. 表面が平滑にできているためコーティングとの密着性に注意が必要。

順に説明します。まずは1.から。通常コーティングの塗布は木目に沿って行います。軽微な縦の塗り筋は木目の影響でほとんど判明できませんが、石目調の場合は縦に走る模様がないため、より塗り筋がでない塗り方をする必要があるのです。

2.ですが最近のシートタイプフローリングは表面に多少の凹凸を形成しています。本物の木材に見せるためには表面は多少の凹凸があったほうがよりリアルなのです。以前の話ですが、シートフローリングが市場に出始めた初期のころはけっこう平滑だったです。ツルツルとした感じでコーティングしても剥がれやすく一時的に不良施工が多発するということがありました。(ちなみに当社はしっかりと対策していましたから、当時は他社で断られたお客様からの依頼をけっこうやっていました。)

石目調床材フロアコーティング前
コーティング前の大建工業クリアネクスト(ホワイトオニキス柄)です。
石目調床材フロアコーティング後
フロアコーティング後。当社「フロアプロテクトAP」にて施工

ところが、石目調の場合は木目調とは異なり石材に見せるわけですから表面の凹凸は必要ありません。そのため初期の頃のシートフローリングのように密着性を担保することが重要です。

スキルが求められる

ではどうしたら、上述した注意点を対策するのかというとこれはいろいろとあります。使用塗料そのもの、希釈度、下地の整え方、塗布量などが塗り筋をつくらず均一に密着度の高い仕上がりの実現には重要です。これを使用するば大丈夫ということではなく複合的な要素の組み合わせなのです。ひとことでいうと「スキル」ということになります。

冒頭にEBコーティングにより強度が高められていると記述しましたが、そうはいっても製品は経年の使用により劣化消耗します。とくにシートタイプの床材は新品時がベストな状態であり、あとは少しずつ傷や摩耗により魅力が失われていきます。本物の木製品とは違い使用することで風合いが増したりといった新品時とは別の魅力が生まれるということはないのです。

今回のお客様が気にされていた点もまさにそのことでした。大切なマイホームをできるだけ長く良い状態に保つにはフロアコーティングが役に立ちます。興味のある方は、ぜひ気軽に当社までご連絡ください。