自分でフロアコーティングをやってみたいと思う人も多いようです。確かに自分で出来そうな気がしますよね。とくにDIYに慣れている方ならそうでしょう。
フロアコーティング剤として一般の方でも購入できる塗料もインターネットで検索すれば販売されています。
だからといって適当な材料や道具を揃えて即やってみるというのは無計画すぎます。
もちろん自分の家を塗るのだから自分の好きなようにすればよいともいえます。
しかし、当社へもフロアコーティングやワックスを自己流で塗ってみたけど「変なふうになっちゃたから直してほしい」というような依頼はたびたびあります。結果として余計に費用がかかったりしますから十分に下調べしてから自分でやるのか業者に任せるのか判断したほうがよいでしょう。
この記事では、自分でフロアコーティングした場合のリスクや自分でやるフロアコーティングの難易度がわかります。ぜひフロアコーティングをDIYでやりたい方はその前に読んでください。
自分でフロアコーティングする前に知っておくべきこと
フロアコーティングはフローリングの表面に塗膜を形成する工事です。ある程度均一に塗らないと、うまく塗膜が形成しません。そうなると白く曇った感じになり極端に見栄えが悪くなり、ボロボロと剥がれてきたりすることがあります。
上手く塗るポイント
- モップ捌きは一連の動きでスムーズに。(途中で止めない)
- 事前清掃ではしっかりとゴミを取り除く。
- 塗る時は窓を閉める。塗布後に開ける。
- 気温20℃・湿度60%位の穏やかに晴れ渡った日に塗るべし!
塗り方と事前のお掃除について
一般の方が想像する以上に早く固まりはじめますので、モップでの塗布作業の途中でモップの動きを止めてしまうだけで止め跡ができます。一連の流れで一筆書きのように動かさないといけないのです。
また、塗布作業の前にしっかりと掃除をしてゴミや埃などを取り除いておかないと塗膜の中に封じ込めてしまうことになります。床面だけではなく、テーブルの上のゴミなども作業中に舞い降りてくることがあります。
注意すべきこと
他にも注意すべきことを書き連ねると際限なく続くのですが、もう一点だけ一般の方が犯しがちな間違いを挙げておきます。それは窓、特に掃き出し窓は閉めて塗布するということです。
塗ったあと風を通すのはよいのですが、塗るときに窓が開いていると塗ったそばから塗膜表面が乾いていきます。そうすると折り返し重ねたときに塗膜形成不良を生じることが多いです。完全に塗膜の中まで乾燥しているか、まったく液体のままであればよいのですが、表面のみ乾燥しているという状態はよくありません。
最適な条件のときに塗ればよい
表面のみ乾燥する状態は風を通さなくても気温の高い真夏日にもおこることがあります。そのような環境では本職の職人であれば雨戸も閉め、日差しを遮蔽したり、塗料に薄め液を加えたりして対応します。
このような話は塗装業に従事している方ならよくわかると思いますが、一般の方ではそれがどういう状態なのかイメージできないと思います。
ですので、一般の方がフロアコーティングを自分でやって、うまくいったとしてもたまたま気温や湿度などの条件が最適だったということだと思います。つまりビギナーズラックに恵まれたということです。
でも、ということは…、気温や湿度がフロアコーティングするのに最適な条件のときに作業すればよいということです。ずばり、最適な条件は水性のフロアコーティングなら気温20℃前後、湿度60%前後になります。
気温が低くてフローリングの温度が5℃以下になると塗膜の硬化乾燥が極めて遅くなり、その間に埃などが舞い降りてざらついた仕上がりになることがあります。気温が30℃前後に上昇すると今度は極端に硬化乾燥が早くなり塗り筋や塗りムラが出やすくなります。また、湿度が80%を超えてくると成膜不良のおこる可能性が高くなります。
プロならどんな条件でも一定以上の仕上がりが求められますが一般の方なら、条件の悪い日はパスして良い条件のときに作業するのがよいでしょう!
まとめ
私個人は自分でフロアコーティングすることに対しては反対も賛成の立場もとりませんが、誰でも簡単にうまくいくものかというと、それは間違いです。
プロの業者がそなりの施工料金をいただくには相応の理由があります。とても奥深くデリケートな作業で経験値が問われるのです。
最後にもう一つだけアドバイスするとしたら、塗る道具が肝心ということです。間違っても継ぎ足すような簡易モップはフロアコーティングに使用してはいけません。
もし、「自分でフロアコーティングしてみたいんだけどやり方を教えてほしい」という方がいましたら、お気軽に下記の問い合わせフォームからご相談ください。