フロアコーティングを検討している方なら、フローリング床材による施工の可否やコーティング種類との相性を心配するかもしれません。たしかにフローリングと一言でいっても、その構造や表面に施された処理方法により、適合するコーティングの種類は異なってきます。
けれども、一般的に流通しているフローリング床材の種類は現在ではほぼ「シートフローリング」です。注文住宅の場合、あるいはリフォーム時にオーダーしないかぎりはシートフローリングといっていいでしょう。
シートフローリングをガラスコーティングするメリット
今回の施工では大日本印刷のEBFW-1146という品番のフローリングをガラスコーティングしました。同床材はアメリカンチェリーを模した柄のシートタイプ・フローリングです。EBコートという塗装工法にて表面はクリア塗装されています。
フロアコーティングを施工することで少し艶やかになり、床保護効果が備わります。傷や汚れが直接床材につきませんので、大部分の擦り傷はフローリングにつきませんし、汚れもコーティング塗膜がブロックすることになります。ガラスコーティングのフロアガラスSiは一般的なUVフロアコーティングやシリコンコーティングよりも塗膜硬度が高くフローリングへのダメージを抑制します。
また、透明度が高く黄変がほとんどないのも特徴です。UVフロアコーティングでよく用いられる油性ウレタン塗料などは基本的に黄変しますので、白色に近い色合いのフローリングの場合は注意が必要です。(※黄変しないよう対策されたものもあります。)
シートフローリングを簡単に解説
シートフローリングは表面素材にオレフィンという不燃性プラスティックに木目模様がプリントされたものを採用したフローリングです。オレフィンシートの下層には通常、MDF(中密度繊維版)が使用されます。また、オレフィンシートにはEBコーティングという塗装方法によりクリア塗膜が保護膜として施されています。
このような床材は建築業界では珍しいものではありません。けれども住宅を購入される方にとっては一見すると天然素材にしかみえないフローリングが実は人工素材ということで驚かれる方もいます。そしてフロアコーティングが施工可能かどうかについて懸念される方も多いです。
ネガティブ情報について
インターネットを検索するとトラブルになったケースなども現れますから不安になるのも無理ありません。たしかに過去にはシートフローリングへのコーティングにおいて密着不良などの不具合を起こす業者がいたのは事実です。しかし現在ではどの業者も施工方法や使用塗料を最適化することで完全な対策を確立しています。
かつての不具合のことがトラウマになっているのか、ハウスメーカーや住宅販売会社の一部は施工に否定的なこともあるようですが、気にすることはありません。自分の大切な家ですし、その維持は他でもない自分が負担するわけですからフローリングを長く良い状態で使用したいなら、ぜひフロアコーティングをご検討ください。
施工が難しいフローリング!?
シートフローリングにはオレフィンシートが採用されています。オレフィンシートというのは規格ですから建材メーカー(大建工業、永大産業、パナソニック等々)が違ったり、色柄が違ったりしても下地処理などの施工法方を変える必要はありません。シートフローリングへの施工は様々な木材種類が使用される無垢フローリングと比べると簡単とはいいませんが特別に難易度の高いものではありません。
フロアコーティング業者の一部には「当社のコーティング剤しか施工に適さない」というようなことを言います。これは自社の利益のためお客様を騙そうという悪意ある営業行為です。このような業者はあきらかにNGです。業者選択を行うときはしっかりとメールでも電話でもコミュニケーションをとり信頼のおける業者へ依頼するようにしましょう。