JR鎌倉駅から徒歩5分という好立地に建てられた新築分譲マンションを購入されたA様よりコーティングの依頼を請けました。
こちらのマンションは三菱地所によるとても設備の充実した物件です。床下空間を活用した家中すみずみまで換気しながら快適な温度に保つ空調システムが導入されています。
フローリングはとても風合いのよい色柄のオレフィンシートにEBコーティングされたシートタイプフローリングです。
いつものごとく施工時に写真を撮ってきましたのでコメントしながら紹介させていただきます。
新築なのに謎の汚れが…
上写真は事前清掃前の状態です。どこの新築マンションも施工会社からお客様に引き渡される前に業者による清掃が行われます。高額な商品ですからそれに相応しくピカピカに磨き上げられるのです。
しかしながらこちらのフローリングはよく見ると写真の中央から上にかけてムラのようなものが見受けられます。撮影の角度や逆光の具合なのでしょう、この写真では実際以上に目立ちます。
業者がクリーニングしても落としきれないこの汚れは有機溶剤系の物質です。フローリングを貼るときに使用する接着剤がわずかにはみ出ることはよくあります。それらは拭き取られてはいるのですが完全には取れていないのです。人によっては気づかないようなわずかな汚れですが溶剤系の汚れはチリやホコリを吸着したり、成分が変質し黄色くなったりします。
コーティング前の作業がとても重要!
フロアコーティングの施工においてはこのような汚れをしっかりと落としていくことがとても重要です。当社では様々な汚れ落とし用のアルコール系溶剤を装備しています。不純物が付着したままコーティングすると見た目の問題もある上にコーティング塗膜がフローリングに密着せず剥がれてしまうこともあるからです。
上写真はガラスコーティング剤を塗布し終わったところです。塗布直後の塗膜は少し刷毛跡がありますが、時間とともにレベリングといって平らになっていきます。硬化乾燥すると跡はなくなります。こちらの物件はシートフローリングとも相性のよいフロアガラスSiにてコーティングしています。
傷リペアもお任せください
今回は小さな傷がありましたので、それもリペアしました。
大理石のコーティングもお奨めです
玄関タイルもコーティングしました。こちらの大理石はグレーミストでしょうか、大理石は石灰岩ですから御影石に比べやや硬度が低く傷や摩耗が生じやすいです。また、酸に弱いため石材に浸み込んだ汚れを酸性洗剤を用いて落とすということが困難です。
石材のコーティングはセラミック塗料を使用します。「石は呼吸する」といわれるように石材には無数の小さな隙間「細孔」が存在します。この細孔を通じて水分や空気が常に侵入したり蒸発したりします。コーティングではこの発散作用を妨げないことが重要です。水分が中に閉じ込められるとバクテリアや雑菌が繁殖し石材を変色させる原因になりかねません。
フローリングと比べ、石材タイルのコーティングはまだそんなにポピュラーではありませんがクリーンな風合いを維持するには非常に価値あるものです。
この日はときおり小雨が降るようなお天気でしたが空調にも助けられ、順調に施工することができました。ガラスコーティングのフロアガラスSiでは施工完了後12時間程は養生期間となり上を歩くことは厳禁です。A様には明日にも是非すばらしい仕上がりを確認いただきたく思います。