東京都杉並区にお住まいのお客様からメールでご相談を受けました。
数年前に中古で購入された一戸建て住宅の無垢フローリングについてです。
とても風合いのよいフローリングですが、残念ながらあちらこちらに白い斑点のようなシミがあります。
購入時にクロス張替えなど一部リフォームを実施されたそうですが、こちらは既存のフローリングです。
リフォーム業者に相談したりして、ご自分でカラーワックスを塗布したりもしてみたようですが、改善しません。「何とかならないかなと」数年間モヤモヤと悩まれていたようです。そんな折に、インターネットを検索すると偶然に当社のホームページに遭遇し、この会社ならもしかしたら直せるのではないかということでお問合せをいただいた次第です。
無垢フローリングならではの特性
無垢のフローリングを使用しているご家庭なら、よくこのような白い斑点状のシミを目にしたことがあると思います。
これが何なのかというと、水が床材に吸い込まれた跡なんです。
水が乾いた後に白くなる理由は表面に塗布されたワックスやオイルが溶けるからです。
エマルジョン化といったりしますが、固形になっているワックスやオイルが水分を得て液状に戻ろうとする現象です。
一般的な複層のフローリングでもワックスが塗布されている場合には起こることがあります。
表面に造膜塗装していない無垢フローリングでは、たくさん水を吸い込みますので被害が大きくなりがちです。
ちなみに造膜塗装とはウレタン塗料のような塗膜を形成する塗料を塗ることです。造膜塗装をすると水が浸み込まなくなります。
無垢フローリングの場合は木肌の質感が損なわれるということで、造膜塗料ではなく植物性オイルなどの含侵塗料が使用されるとが多いです。
含浸塗料は文字通り素材に浸透して、乾燥や湿気からフローリングを保護するものですが、膜という内と外を隔てる壁があるわけではありませんので保護効果は限定的です。
施工の内容と要注意ポイントは?
ということで、今回の施工ではシミ落としに加え、シミが生じにくくなるコーティングを実施します。
ポイントはムラなくシミをキレイに除去することと、水性塗料を使用して無垢材の表面に強固な塗膜を形成することです。
本ケースでは上述しましたようにカラーワックスを塗られています。顔料は剥離剤と水で溶解しますが、濃淡を残さずすっきりとクリーニングするのは労力とスキルを要します。
無垢材は吸水性が高いのでコーティングにおいては下塗りによる下地調整が必須です。
工期は2日間かかり、お客様にはやや作業中ご不便をおかけしましたが、無事完了しました。
「キレイになり水の跡もできなくなり、とても満足している。」「やってよかった!」と高評価をいただきました。
無垢フローリングの取り扱いでお困りの方は多いように思います。
そのような場合はしみ抜きクリーニングとコーティングが有効です。
ご興味にある方は、ぜひ、ご相談ください。
当社では見積りフォームを用意しております。
今回のお客様も事前にフォームの記入と図面を添付して送信いただきました。
そのため、その後の流れはいたってスムーズでした。
現地調査は予め概算の費用をお伝えした上で、ご訪問させていただきました。
現地調査はフローリングの状態や、今回のケースでは家具の量や種類、一時的な移動スペースの有無、作業に必要な電源や水道の位置などを確認するためのものです。
事前にアポイントメントのご相談をさせていただいてから、お約束の日時にお伺いします。