横浜市港北区は日吉本町へフロアコーティング施工に行ってまいりました。フローリングは無垢フローリングです。無垢床材は通常どこのハウスメーカーでも標準仕様として採用されることはありません。けれども、やはり床材は本物の一枚板のものでなければというこだわり派の方も一定数以上います。ということで特注品もしくはアップグレード品として対応されています。

今回はそんな無垢フローリングのフロアコーティングについて紹介させていただきます。

無垢フローリングにオススメのフロアコーティング

無垢フローリングといっても表面に何も施さないものは稀で、通常はクリア塗装もしくはオイル塗装が施されたものが製品として出荷されます。当然これは素材を保護するために行うことですが、両者ではかなり保護性能が異なります。

クリア塗装の場合は一般的にUV塗装が施され素材を覆うような被膜を形成します。一方、オイル塗装では自然系植物性オイルが使用されますが、これは被膜を形成しません。素材内部に染み込む浸透性のコーティングなのです。

水や汚れ、傷付きから素材を保護するには断然、クリア塗装のほうが優れているのです。

では、なぜオイル塗装が利用されるかというと「風合い」が保たれるからです。風合いとは本物の木ならではのぬくもり感、雰囲気、清潔感などの質感のことをいっています。クリア塗装仕上げのものはお手入れも簡単で扱いは楽なのですが、オイル仕上げのものと比べると、やや人工的な光沢感が敬遠されることもあります。

ただし、オイル仕上げは最初な少し水を弾くのですが使用しているうちに、水滴が染み込むようになって白い跡が残ったりします。床の防御がわりと弱く汚れなども、水拭きするとかえって内部に染み込むようになってしまうこともあります。メンテナンスにはやはり塗膜性のものが効果的なのです。

取引先のハウスメーカーからもよく無垢フローリングのメンテナンス問題については相談を受けます。上述したような「水滴跡」や「汚れの染み」についてですが、これを取り除くのは難しいですが出来なくはありません。また、新たにオイルを塗布することも可能です。けれども、いつも相談を受けるたびにオススメするのはフロアコーティングです。

塗膜性のコーティングをすることで「水滴跡」も「汚れの染み」も防ぐことができます。また、塗り重ねなどの次回必要となるメンテナンスまでの期間がオイル塗装と比べてはるかに長期間です。オイル塗装はどちらかというと定期的なメンテナンスですから1年に1度程塗る必要があります。対してフロアコーティングはメンテナンスというよりも加工に近いものです。使用状況や家族の人数等にもよりますが10年前後の耐用年数があります。

半艶のフロアコーティング

そして無垢フローリングの風合いを維持するには半艶がオススメです。好みではありますが、艶ありはテカリ感がでる上、少しフローリングが濃く見えてしまいます。また、擦り傷なども光の加減で目立つことも多いです。

冒頭の写真は当社のウレタンコーティング、フロアプロテクトAPのセミグロス(半艶)仕様で仕上げたものです。じつに自然な風合いで無垢フローリングの魅力がでていると思いませんか?

ちなみに半艶ではなく艶消しのマットではさらに艶が抑えられます。1ミリも艶感はいらないという方はこちらをお選びください。

こちらが施工前の玄関です。

コーティング前

こちらがフロアコーティング施工後です。

フロアコーティング後

少し木目がくっきりと明瞭になりますが、セミグロスの場合はそれほど艶は上がりません。しっとりとした質感になっていて施工したことはひと目でわかるのですが写真ではそこまで表現されていませんね。

今回の施工は入居中の現場でしたから下の写真のようにお部屋を半分に分けて、家具移動しながらのコーティングとなります。

リビング家具移動

いま家具のある部屋の右半分の床面は先にコーティングした部分です。左半分はクリーニングが終わったところです。水滴が少し残っています。

今回ご注文いただいたフロアプロテクトAPは主剤と硬化剤を施工直前に混ぜ合わせる2液タイプのコーティングです。硬化剤を混入すると同時に硬化反応が始まりますので非常に速乾性のあるコーティングなのです。LDKと廊下ほどの施工範囲なら、部屋内での家具移動を必要とする現場でも1日でコーティング可能です。夕方には普通に歩くことができます。

無垢フローリングはもちろんのこと、シートフローリングを含めさまざまな床材に対応するフロアプロテクトAPは3種類の光沢仕様があります。今回塗布したセミグロス(半艶)の他、マット(艶消し)もあります。

入居中でもさほどご不便はおかけしないと思います。フロアコーティングするなら、なるべくお早めにしたほうが床材の消耗を抑えられます。興味のある方はぜひご相談ください!