古い汚れたフローリング、嫌ですよね。古いのは仕方なにのですが上の写真のように黒ずんでくるといかにも汚らしい印象になってしまいます。
今回の記事は築15年のあまり状態がよろしくない物件を参考に当社がどのようにこれを改善していったか、写真を中心にお伝えしたいと思います。
下の写真は上の写真と同様キッチンのフローリングです。少し引いた位置からの写真になります。
こちらがリビングのテレビ台のあったスペースです。テレビ台の置いてあった部分はきれいなのですが、その他の部分は黒ずんでいるため境がくっきりと判別できます。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが光沢感はあります。なぜならワックスでこちらのお家の方は定期的にメンテナンスされていたからです。
何層にも重ねられたワックス塗膜により光沢感があるのですが、上の2つの写真のように一部は剥がれてしまっています。繰り返し塗り重ねることでワックス塗膜は剥がれやすい状態になります。
またフローリング全体が黒ずんでくる原因は手垢、皮脂、油膜などの脂溶性の成分です。とくにワックスは塗膜が柔らかいため塗膜と汚れが一体化してしまいます。そうなると一般の方が水拭きや洗剤拭きをしても汚れが落ちません。
そこで私たちプロが使用するのは剥離剤というフローリング専用の洗剤です。剥離剤を用い汚れをワックスと一緒に溶解させて取り除くのです。
なお、一般の方でも購入できる剥離剤はありますが小さなスペースならともかく部屋全体など広いスペースに剥離剤を使用するのはお勧めできかねます。私たちはウェットバキュームという汚水を回収する掃除機のような業務用機器で溶けたワックスと汚れを回収しますが、これがないと剥離剤でワックスや汚れを溶解させても回収しきれません。残ったものは再度固まり醜い状態になってしまいます。
剥離施工でワックスと一緒に汚れを取り除く
剥離剤の効果を最大限に発揮させるには少しばかりのコツがあります。ここでは割愛しますが、上手く剥離剤を用い丁寧に回収することで上写真の状態からかなりスッキリとキレイになりました。
だいたい同じアングルから撮影した剥離施工後の写真です。
ワックス塗膜を根こそぎ除去することで黒ずみも醜いワックス剥がれの跡もなくなりました。テレビ台の跡もわからなくなりましたね。
このままでもキレイですが表面はスッピン状態!傷がつきやすく、汚れやすい状態です。乾湿の影響で床材が劣化しやすい状態でもあります。そこでフロアコーティングの出番になります。
フロアコーティングで仕上げる
フロアコーティングならワックスのように黒ずみが発生しにくく、剥がれるということも通常あり得ません。今回は入居されているお住いですから速乾性のあるフロアプロテクトAPという2液硬化型の水系ウレタン塗料にてコーティングしました。
下写真がフロアコーティング後になります。剥離後ほど劇的ではありませんがフロアコーティング塗膜により艷やかになっていることが画像からも確認できるかと思います。
このあと一時的に和室へ移動していた家財道具を戻し今回のフロアコーティング施工は完了しました。施工範囲はリビングダイニング、キッチン、廊下で朝9時から作業を始めて完了は夕方4時頃でした。速乾性のあるフロアプロテクトAPなら、この後は通常の生活を送ることができます。
フローリングは内装材でいうと壁紙のつぎに交換が必要となるものですが壁紙のようには簡単に交換できません。費用、時間、作業中の不便がともないます。また床暖房仕様の場合はとても多額な費用がかかることが多いです。
できることなら新築時から家族の生活を文字通り支えてきたフローリングですから10年~15年で今回のようにキレイにしてコーティングをするメンテナンスをお勧めします。そのことにより張替えの時期を先延ばしにすることができます。