上の写真は住友林業さんの無垢フローリングへ当社がフロアコーティングした施工後のものです。とてもキレイですよね!

もともとは自然塗料(オイル)を定期的にご自分で塗られていたようです。ところが、こちらのフローリングに対してはそれは間違ったメンテナンスです。

無垢フローリングのメンテナンス

自然塗料は植物性塗料、自然オイルなどともいいます。成分は天然の植物油や植物ワックスに由来します。主に使用される成分はは亜麻仁油、紅花油、ひまわり油、大豆油、オレンジ油、ひまし油、カルナバ蝋などです。

フロアコーティングで使用される合成塗料とは床材への作用が異なります。自然塗料は浸透性の塗料です。床材に染み込むことで木(もく)が湿気や過度の乾燥から劣化することを抑制します。一方、合成塗料は塗膜性塗料ですから、それほどは染み込みません。逆に床材の表面に塗膜を形成することで床材を傷、汚れ、水分などから保護するものです。

  • 自然塗料(植物性オイル)→床材に浸透して効果を発揮する
  • 合成塗料(例.フロアコーティング)→床材の表面に保護膜を形成し効果を発揮する

フローリングを保護したいならフロアコーティング(合成塗料)のほうが何倍も効果があります。あえて、自然塗料を使用する意義は塗膜を形成しないことによる、より木本来の風合いを維持するためということになります。

ただし、自然塗料のメンテナンスは無垢フローリングのなかでも塗装していないものに限られます。無垢フローリングは一枚の板から成り立っている床材ですが、工場で表面にクリア塗装といって透明な塗料を施されているものもあります。上記写真の無垢フローリングはクリア塗装で仕上がられた床材でした。

自然塗料が有効なフローリングタイプは限られている

自然塗料が有効なのは無垢フローリングでも無塗装品に限られます。なぜなら、クリア塗装されているものでは塗膜が邪魔をして床材に植物油成分が浸透しないからです。塗ると浸透せずに表面に留まった液剤がヌルヌル、ベタベタとします。いずれ、そのベタつきも汚れの原因となってしまいます。

※なお、一般的な突板フローリングやシートフローリングはすべてクリア塗装が施されています。無塗装のフローリングは無垢フローリングの一部のみになります。

一時、某大手ショッピングサイトなどで植物油が主成分の自然塗料が大々的に安価で売られていました。十分な説明がなされていなかったため間違ったメンテナンスをされる方が後を絶たず、当社もずいぶん相談を受けたということがあります。

自然とか植物性というとすごく響きがいいので、健康や環境に意識の高い方は思わず飛びついてしまうのかもしれません。しかしながら自然塗料が有効なのは無塗装の無垢フローリングのみですので、そこは間違えないようにしてください。あ、あと、もともと自然塗料で仕上げている無垢フローリングもあります。これはもちろん自然塗料が有効ですので無塗装もしくは自然塗料仕上げの無垢フローリングのみと訂正させていただきます。

無垢フローリングのフロアメンテナンスはお任せください

最近では無垢フローリングへのフロアコーティングの依頼が増えています。無塗装品でも塗装仕上げでもフロアコーティングは可能です。無垢材は、その本物の木ならではの佇まいがとても素敵ですが、水滴の跡が残ってしまうなどのトラブルが多いようです。フロアコーティングをすると塗膜が保護しますので、そのようなトラブルを回避することができます。

当社のフロアプロテクトAPなら3種のツヤからお好みを選べます。少しツヤを抑えたセミグロス仕様なら過度にピカピカにならずもとの風合いを活かすことができます。お困りの方がいましたら、ぜひご相談ください。