新築時は当然フローリングも新品だし、家具等の家財道具も搬入されていないのでフロアコーティングするには最適な条件だ。フロアコーティングはフローリングを守るという予防的な意味合いをもつものだ。そういった面からも新築時に行うのは理にかなっている。

とはいえ入居してからフロアコーティングをされる方も大勢いる。どんなタイミングでフロアコーティングしても遅すぎるということはない。

フローリングの表面が多少ひび割れていても施工可能だ。ただし完全に表面が剥がれてくるなど劣化や消耗度がかなり進行するとコーティングしても効果があまりでない。なるべくなら早い時期にフロアコーティングしたほうがよい。

フローリングが消耗する前に

写真のように一般的にご家庭用としてよく使われる突き板フローリングでは劣化の兆候として先ず薄い縦線が生じる。厳密にいうとこれは割れているので割れの初期状態だ。

割れ始めている床

この状態からさらに悪化すると明らかに割れ目が広がり突き板の下にある素材が見えてくる。早いと10年程でとくに日差しを浴び、なおかつ乾湿の変化を受けやすい南側の掃きだし窓付近で生じる。これは完全に割れた状態だ。

割れている床

この状態から、またさらに悪化すると今度はボロボロと剥がれてくる。そうなると、その部分に関してはフロアコーティングしても塗膜形成がうまくいかず艶もでないし保護効果もでない。

フロアコーティングをすることでこのような状態になるのを完全に防げるとまでは言えないが、初期の状態で施工することで悪化の進行を未然に防ぐことや遅らせることが可能だ。

なるべくフローリングが消耗する前にフロアコーティングするのが正解といえる。

フロアコーティングする時期の目安

入居中のフロアコーティングをするタイミングとしては、なるべく早い時期にというしかない。ピカピカでシャンとしたまだ新しいフローリングを目にすると、もう少し経ってからでいいのではと思うかもしれない。けれども、早めにフロアコーティングして失うものはない。

築5年から10年までがひとつの目安

築1年でも2年でも早すぎるということは全くない。ただし家を購入して間もない時期というのはよほどの富裕層でないかぎり予算を組むのがもっとも難しい時期かもしれない。

そうすると現実的なフロアコーティングする時期の目安としては初期の割れ状態までにということになる。もしワックスなどで定期的にメンテナンスしていないなら、それは大体5年~10年位だ。この状態であればフロアコーティングは問題なく効果を発揮する。

ハウスメーカーではおおよそ築年数10年を目安にクロスや畳の張替え、外装や屋根の塗装、給湯器の交換、等々のメンテナンス推奨するようだ。

フローリングに関しても(もう少し早いほうが望ましいが)必要経費として備えておくとよいかもしれない。

築10年以上経っている場合は

すでに10年以上経っている場合は、なるべく早めにということになる。年数が経てば状態の差も大きいのでフローリングの状態を精査した上でお見積りすることとなる。

古いフローリングのほうが丈夫なものが使用されていることもあり見違えるようにフロアコーティングすることで美しくなるケースもある。

ただし、かなり消耗や劣化が進行しているときはフローリングの張替えも検討に値するかもしれない。

いずれにしても定期的にワックスなどのメンテナンスを行い状態に満足している場合を除いて何らかの手をうつことが必要になってくるだろう。

まとめ

入居中のフロアコーティングをする時期は基本的になるべく早い時期にということになる。将来のフローリングの消耗を軽減するというものなので早めにやることにより失うものはない。

予算の都合などですぐに依頼できない場合はフローリングに割れの初期状態が現れるまでにコーティングするのが望ましい。それはご家庭により差があるが大体5年から10年だ。

すでに10年以上経っているときは定期的にワックスなどでメンテナンスしていて状態に満足している場合を除いてなるべく早めにフロアコーティングするのが望ましい。また消耗や劣化の進行度合いにより張替えも検討する必要がでてくる。

入居中のフロアコーティングは新築以上に施工前と施工後の変化が大きくお客様にとても喜んでいただけるケースが多い。毎日接するフローリングなのでぜひフロアコーティングを活用して気持ちよく過ごしていただきたいと思っています。