無垢フローリングのウレタンコーティングを説明します。無垢床材は表面加工(一般的には「仕上げ」または「フィニッシュ」と言います)に複数の処理方法があります。それらによりフロアコーティングの方法や使用塗料も異なってきます。

無垢フローリングもフロアコーティングで美しさを維持する

フローリングは大きく分けると複層フローリングと単層フローリングがあります。複層フローリングはサンドイッチのように木材が何層にも重ねられた構造をもちます。対して単層のフローリングはかまぼこの板のように単一の板です。

より多く流通しているのは比較的安価で丈夫な複層フローリングです。製品の品質が安定しているのも一役買っているのでしょう。

単一素材の単層フローリングは一般的に無垢フローリングとよばれることが多いです。木材の良し悪しや個性がそのまま反映されます。無垢ならではの木材が本来持ち合わせている温もりや清潔感があり、こだわる方には根強い人気があります。

無垢フローリングでは製品加工時に施される仕上げの塗装がいくつかあります。代表的には複層フローリングと同様のウレタン塗装されたもの、無垢材ならではのオイル仕上げのものがあります。また床材としてはあまり多くありませんが無塗装のものもあります。

ウレタン塗装とオイル仕上げの違いは表面の保護膜の有無になります。ウレタン塗装の場合は表面を塗膜がカバーすることによりフローリングを保護します。一方のオイル仕上げはオイルがフローリングに浸透することで木材の乾湿の影響をある程度やわらげます。スキンクリームのようなイメージでしょうか。

見た目はウレタン塗装はパリッとした光沢感のある感じ、オイル仕上げはより木(もく)の風合いが強調された感じになります。

無垢フローリングならではの風合いという意味ではオイル仕上げに軍配があがりますが、ウレタン塗装された無垢フローリングも突板フローリングやシートフローリングなどの複層フローリングと比較すると、はるかに木(もく)が感じられる風合いです。

フロアコーティングならではのメリット

ものすごく余談が長くなりましたが、今回はウレタン塗装仕上げのなされた無垢フローリングを水系ウレタンコーティングのフロアプロテクトAPにて施工しました。

ちなみにオイル仕上げの無垢フローリングもフロアコーティングは可能です。(お手入れが楽になるのでおすすめです)

選べる艶感

上の写真では塗りたてのため過剰に光沢感が強調されていますが、実際はもう少し自然な感じの艶感になっています。また、今回はグロス(艶あり)でのご注文でしたがセミグロス(半艶)やマット(艶消し)も承ることができます。半艶や艶消しならもとの風合いをより維持した状態で仕上げることも可能です。

無垢フローリングは経年による変化は一般的に複層フローリングよりも大きいので、できれば早い段階でしっかりとしたフロアメンテナンスを計画ください。ウレタン塗装された無垢フローリングならご自分でワックスを定期的に塗るか、プロのメンテナンス業者などに依頼してフロアコーティングをするかということになるかと思います。

フロアコーティングの場合は自分で塗るワックスの4~8倍の厚さの塗膜で床を保護することになります。全ての傷がつかなくなるわけではありませんが家具の移動や子供のイタズラなどによる傷つきを抑制する効果があります。

フローリングの寿命を延ばすことになりますので、ぜひ、マイホームのフロアを長く良い状態で使用したいならご検討ください。

※すでに汚れていたり塗膜に傷が多数あっても、プロならではの方法で汚れ落とししたり表面研磨をしたりしてからコーティングすることでもとの輝きを取り戻すこともできます。興味のある方はご相談くださいね。